中途採用の面接の流れ|採用成功率を高める6つのステップ解説

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中途採用において、選考に面接を取り入れる企業は多いです。この面接にも流れがあります。面接の流れ・ポイントを十分に理解することで、採用成功に大きく近づきます。

本記事では採用担当者に向け、中途採用の面接の流れと成功するためのポイントを解説します。また、面接スキルのチェック方法についてもお伝えします。理解してぜひ選考に活かしましょう。

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面接の重要性と変化する採用市場

採用戦略を考える様子

ここでは、採用活動における面接の重要性と変化する採用市場について解説します。

【もっとも志望度が上がるステップ】面接の重要性

学生の志望度が最も高まる場面

株式会社リクルート「【調査発表】2024年新卒採用 大学生の就職活動調査」 より引用

リクルートの調査によると、学生の志望度がもっとも高まる場面は、どの年代も面接が大切であるという結果が得られました。24年卒以降はインターンシップが志望度が上げる思われるので、この「インターンシップ」、本記事のテーマでもある「面接」は今後しっかり考えていくべき要素です。どの選考が大切かという点については学生に限った話ではないでしょう。

企業に対する想いや気持ちが強まる貴重なステップなので、採用担当者も面接が重要な要素であることを十分に理解しておかないといけません。

【中途採用の過去と今を見る】変化する採用市場

近年、日本の労働市場は大きな変革期を迎えています。
少子高齢化による労働力不足、テクノロジーの急速な進歩、そしてコロナ禍によるリモートワークの普及など、企業の採用活動を取り巻く環境は劇的に変化しています。

厚生労働省の調査によると、2024年の有効求人倍率は1.24倍と高水準を維持しており、人材獲得競争は激化しています。

さらに、日本経済団体連合会の報告では、新卒採用から通年採用へのシフトが加速しており、中途採用の重要性がますます高まっています。
このような状況下で、効果的な中途採用面接の実施は、企業の競争力維持に直結する重要な課題となっています。

適切な面接を実施することで採用実績は大きく変わるでしょう。

中途採用面接の6つの主要ステップ・流れ

採用スケジュールを計画する様子

中途採用の面接は、大きく6つのステップに分けることができます。

1.入室と自己紹介
2.現在の仕事内容と職務経歴の確認
3.志望動機の確認
4.転職理由の確認
5.採用担当者による企業や求人の説明
6.逆質問

6つのステップを全て合わせると、1時間ほどかかります。ここでは、中途採用面接の各ステップ・流れの内容をお伝えします。

1. 入室と自己紹介(約5分)

まずはじめに候補者(求職者)が入室をし、そのあと採用担当者の指示で着席をします。その後、候補者が自己紹介をしていきます。

採用担当者の視点:

  • 第一印象の形成
  • 基本的なマナーの確認
  • コミュニケーション能力の初期評価

候補者の一般的な行動:

  • ノックと入室
  • 挨拶と着席
  • 1分程度の簡潔な自己紹介

ポイント▼
・候補者の緊張をほぐす雰囲気作りを心がける

→アイスブレイクを交えた会話からはじめる
・自己紹介の内容よりも、簡潔さと態度に注目する

実践的アドバイス▼
・温かい笑顔で迎え入れ、軽い雑談(天候など)で緊張を和らげる(アイスブレイクの実施)
・「簡単に自己紹介をお願いします」と明確に指示する

2. 現在の仕事内容と職務経歴の確認(約15-20分)

採用担当者が候補者に対して、仕事内容と職務経歴について確認していきます。候補者は仕事内容と職務経歴について回答します。

採用担当者の視点:

  • 求人要件との適合性の確認
  • 候補者のスキルと経験の深掘り
  • 成果や具体的な貢献の把握

候補者の一般的な回答内容:

  • 現在の職務内容の説明
  • キャリアの主要なポイントの強調
  • 具体的な成果や実績の提示

ポイント▼
・オープンエンドな質問を用いて、詳細な情報を引き出す

・求人要件に関連する経験や成果に焦点を当てる(適合度を60%向上)

実践的アドバイス▼
・「具体的にどのようなプロジェクトを担当されましたか?」
・「その成果を数字で表すとどのくらいですか?」
・STAR法(Situation, Task, Action, Result)を活用して詳細を聞き出す

3. 志望動機の確認(約10-15分)

採用担当者は、候補者に対して志望動機を確認します。候補者は志望動機について回答します。

採用担当者の視点:

  • 候補者の熱意と意欲の評価
  • 会社や業界に対する理解度の確認
  • 長期的なキャリアビジョンの把握

候補者の一般的な回答内容:

  • 会社や業界に対する関心の表明
  • 自身のキャリア目標との整合性の説明
  • 具体的なエピソードや研究結果の共有

ポイント▼
・表面的な回答ではなく、具体的な理由や背景を聞き出す

・会社の価値観や文化との適合性を評価する
・選考に対する熱量も確認する

実践的アドバイス▼
・「弊社のどのような点に魅力を感じましたか?」

・「その魅力をどのように知りましたか?」
・「弊社でどのようなキャリアを描いていますか?」

4. 転職理由の確認(約10分)

採用担当者は、候補者に対して転職理由を確認します。候補者は転職理由について回答します。

採用担当者の視点:

  • 候補者の価値観や優先事項の理解
  • 潜在的な問題点や懸念事項の把握
  • 定着可能性の予測

候補者の一般的な回答内容:

  • キャリアアップや新しい挑戦への意欲
  • 現在の職場環境や業務内容との不一致
  • 個人的な状況の変化(転居など)

ポイント▼
・ネガティブな発言に注意を払い、背景を慎重に探る

・志望動機との一貫性を確認する

実践的アドバイス▼
・「現在の職場での課題は何ですか?それをどのように克服しようとしましたか?」

・「理想の職場環境や仕事内容について教えてください」
・「弊社ではそれらの理想をどのように実現できると考えていますか?」

5. 採用担当者による企業や求人の説明(約10分)

採用担当者は候補者に対して、企業や求人の説明をします。

採用担当者の視点:

  • 候補者の求人に対する理解の確認
  • 説明や求人に対する理解の確認


候補者の一般的な回答内容:

  • 無し ※説明対して質問の許可が出ている場合は、説明に関する質問を実施

ポイント▼
・説明に対して、候補者の理解にミスマッチがない確認

・候補者に入社して欲しいという意志を示す

実践的アドバイス▼
・候補者が理解しながら聞いているか説明をする

・入社を歓迎している意志を表情や口調を含みながら説明をする

6. 逆質問(約5-10分)

候補者は採用担当者に質問したいことがあれば、質問をします。

採用担当者の視点:

  • 候補者の興味や関心事項の把握
  • 会社や職務に対する理解度の確認
  • 最終的な印象付け

候補者の一般的な質問内容:

  • 具体的な業務内容や期待される役割
  • キャリア成長の機会や研修制度
  • 会社の文化や働き方に関する質問

ポイント▼

・質問の質と量から、候補者の熱意や準備度を評価する

・オープンで誠実な回答を心がけ、良好な印象を残す

実践的アドバイス▼
・候補者の質問に対して、具体的かつ誠実に回答する

・「その質問をされた理由を教えていただけますか?」と、さらに深掘りする
・質問がない場合は、「今後のキャリアについてどのようなビジョンをお持ちですか?」などの質問を投げかけ、対話を促す

採用担当者による企業や求人の説明の内容

採用活動するビジネスマン
ここでは、採用担当者が候補者に対して説明する企業や求人の具体的な内容についてお伝えします。

説明するべき内容は大きく4つ分けることができます。

・採用担当者の自己紹介
・会社概要
・求人募集の目的
・求人の内容・募集する職種(ポジション)

 上記の各項目を具体的に解説します。

自己紹介

採用担当者(面接官)は簡単に自己紹介します。名前をはじめ、所属部署や候補者が興味ありそうな話をしましょう。

人と人との会話になるので、会社としてではなく、一人の人間として関係性を作ろうとする意識が大切です。

会社概要

会社または事業の概要を説明します。事業内容は何か、どこを拠点に活動しているのか、将来の展望、企業理念を説明します。

事業内容は、取り扱っている商品やサービス、業務内容です。

求人募集の目的

求人募集に至った理由・目的について説明します。新しいポジションを入れることで会社がどのように機能するか分かります。

なぜ募集の経緯に至ったのか丁寧に説明することで、候補者は安心して選考を続けられるでしょう。

求人の内容・募集する職種(ポジション)

候補者が入社予定の求人内容について具体的に説明します。

求人の内容は、業務内容、所属部署、勤務地、給与、勤務時間、入社後の流れが当てはまります。

成功率が上がる!採用担当者が面接で気を付けるべき3つのポイント

採用活動によって事業がうまくいっている様子

ここでは採用担当者が面接で気をつけるべきポイントを3つお伝えします。

面接で意識するべきポイントは以下の3つです。

・面接前のフォロー
・ラポール形成
・候補者を応援する姿勢を見せる

各ポイントを理解し、自社の面接に活かしていきましょう。

面接前のフォロー

メールなどで面接日時・挨拶・準備物・参考資料などを記した内容を面接前日や数日前にお送りします。

日時の再確認が期待できるのはもちろん、企業も歓迎している意思を伝えたり、面接への意識向上に繋げ他利することができます。

ラポール形成

ラポール形成は、信頼関係を築きながら、良好な人間関係を保ちたい時にするものです。候補者は初対面で、さらに緊張を強いられる貴重な場なので、まずは緊張を解いてあげて、思いや考えを伝える状態にしてあげる必要があります。

・相槌や呼吸を意識したペーシング
・オウム返しなどのバックトラッキング
・採用に関わること以外の会話

ペーシングやバックトラッキング、余談話などを実施し、緊張から開放し、信頼関係を築くことが大切です。

候補者を応援する姿勢を見せる

面接中はマッチの度合いにも関わらず、候補者にプラスになるアドバイスや回答を誠実に対応することが大切です。

仮にミスマッチがあり、他社が向いていたとしても、誠実に進路について相談に乗ってあげたり、回答したりすることで候補者はさらに志望度や熱意が上がる可能性があります。

採用の数値を上げる意味で、候補者の熱量を上げることは重要なのでぜひ意識していきましょう。

まとめ

説明するビジネスマン

採用市場の変化により、転職する方は増えております。その求職者の中から、ハイキャリアの人材を採用するために、面接のポイントと流れを抑えることは大切です。

面接は以下の流れで進んでいきます。

1.入室と自己紹介
2.現在の仕事内容と職務経歴の確認
3.志望動機の確認
4.転職理由の確認
5.採用担当者による企業や求人の説明
6.逆質問

上記の流れを理解するのはもちろん、各ステップのポイントを抑えることで、面接の後の数値も大きく変化します。

特に候補者の回答を聞く時は、以下の4点についてはよく確認していきましょう。

  • 候補者の熱量・関心はどのくらいか
  • 会社への理解はあるか
  • 候補者とミスマッチはないか
  • キャリアの可能性

4つの確認事項を意識しながら回答を聞くことで、採用活動の結果は大きく変わるでしょう。

なお、オンラインの面接については以下の記事で解説しています。併せてご覧ください。
≫企業向けオンライン面接(Web面接)のやり方|当日のポイントとは

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