新型コロナウイルスの影響を受けて一気に広まったオンライン上での就職活動。
学生側も採用側も急な対応を迫られました。
現在も収束の見通しは経っていませんが、就活に限らず少しずつ「Withコロナ」としてオフラインでの活動が再開してきています。
22卒の採用活動も本格化し始め、対面にするべきか、オンラインでの採用を拡大していくべきか悩んでいる人事の方も多いのではないでしょうか。
では実際に、WEBと対面での就活両方を体験した学生はどう感じているのでしょうか。
結論、学生がWEBと対面どちらをいいと感じるかは、選考段階別に分かれます。
しかしこれでは結局オンラインとオフラインどちらで採用活動をするのがベターかわかりませんよね?
そこで、今回は選考段階別に、学生はぶっちゃけどっちがいいと思っているのかを本音でお伝えします!
オンラインとオフラインの使い分けに悩んでいる人事の方は、必見です!
目次
オンライン採用導入企業の割合
学生の本音をお伝えする前に、どのくらいの企業がWEB選考を導入しているかをお伝えします。
(引用:https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000052.000035867.html)
調査主体:株式会社ZENKIGEN
調査時期:2020年9月
調査方法:WEBアンケート調査
調査対象:企業の新卒採用担当者 556名
株式会社ZENKIGENさんが行った調査によると、上の図のように全体の57.6%と半数以上がオンライン採用を実施しているという結果になりました。
理由に関しては、感染対策と地方学生への配慮だという回答がほとんどでした。
新型コロナウイルス感染拡大の影響を受けてオンラインを導入した企業が多いですが、75%もの企業が今後もオンライン採用を継続したいと回答しています。
オンラインでの採用は今後も重宝されることが予想されます。
つまりオンライン採用を検討することは、企業にとって大きなメリットとなるわけです。
オンライン選考の基本フロー
オンラインでの選考は、通常の選考とあまり変化はありません。
説明会
↓
一次、二次選考(グループディスカッション、1:2の面接など)
↓
最終面接(1:1の個別面接)
今回はこのような3段階をモデルフローとして、解説していきます。
【学生の本音】WEB vs 対面
結論から言うと、志望度によってWEBと対面のどちらを好むかが変化します。
通常、選考が進むほど志望度が上がると考えたとき、どの段階でWebと対面を希望する学生が多いのかを紹介していきます!
説明会
説明会はオンラインが好まれます!
理由は、説明会の段階では志望度が低いことが多く、正直あまり1社に労力をかけたくないと言うのが本音だからです。
そもそもWEB説明会の形式は「ライブ配信型」と「動画配信型」の二種類が主です。
ライブ配信型は、通常の説明会のように時間指定をして、採用担当がYouTubeなどのツールを使って生配信を行うやり方です。
もう一つの動画配信型は事前に収録した動画のURLを参加者に送り、各個人で見てもらう方法です。
こちらは時間指定があるものと期限内なら自由に何度も見られるものなどがあります。
時間における自由度がより高いのは動画配信型で、移動時間や面接の合間など隙間時間を活用できるので人気です。
ライブ配信型も、直前まで別の作業が出来るので、効率がいいとの声があります。
一方で気を付けたいのは、オンラインだと学生の集中力が切れやすく会社の魅力が伝わりきらないことがあります。
質問も直ぐに受け答えできないので、質問フォームを作ったりクイズ形式にして学生の気持ちを盛り上げたりする工夫が必要です。
一次、二次選考(グループディスカッションや1:2の面接など)
結論から言うと、選考初めのこの段階は人によって好みが分かれます。
量を重視して色んな企業を見たいと感じている人にとってはオンラインの方が良く、数を絞って1つの企業をじっくり受けたい人にとっては対面がいいと感じられます。
更に、どこに住んでいても参加できるのはオンライン最大のメリットです!
どの段階でも言えることではありますが、1次、2次面接などは何度も足を運ぶと遠方の人にとってはかなりの負担です。
一方で、複数人でのディスカッションや面接はオンラインだとやりにくいという意見もあります。
特に、ネットの接続状況によって上手くやり取りが出来ずに落ちてしまったという事例もあります。
そのため、平等な基準で判断するためには
- 万全な感染対策の元、対面で行う
- 個人のネット環境を考慮した上でweb上で行う
この2つの選択肢で吟味する必要があります。
あくまで学生の機会平等を大切にしてみてください。
最終選考(1:1の個別面接)
内定か否かが決まる大事な最終選考。
この段階では直接対面で行いたいという人が多いです。
少なくとも一度は会社に足を運び、その会社の雰囲気や社風を感じることが出来ないと不安だという声があります。
逆に、最終面接やその直前の面接/面談を対面で行って、雰囲気が掴めたことにより入社を決めた(志望度が上がった)ことがあるという声も聞かれます。
画面上では伝わりきらない企業の魅力を伝えるためにも対面である意味は大いにあります。
つまり工夫次第では、最後に対面を行ったことにより志望度が上がり、決断を後押しすることができます!!
【必ずチェック】注意点
段階ごとに、オンラインとオフラインどちらの選考が好ましいか述べてきましたが、ここで最大の注意点があります。
それが、「学生側に選択権を持たせること」です。
企業側の推測だけでオンライン、オフラインを強制してしまうのは危険です。
その理由を二つお伝えします。
コロナを気にする学生もいる
現在は2020年の春頃と比べて、新型コロナウイルスとの共存が測られていますが、人によって気にする具合は違います。
中には感染が怖いけど、対面と言われてしまったから無理に行く人もいるでしょう。
「感染が心配なので行けません。」とはっきり言える人はなかなかいません。
会社側の配慮があるだけで、学生からの信頼はぐっと上がり、志望度が高くなることもあるでしょう。
全ての学生のWEB環境が整っている訳ではない
経済的な理由などでネット環境が整えることができない人がいます。
その人たちに平等に選考を受けてもらう為の配慮が必要です。
例えば、説明会の段階でアンケートによりネット環境が不安な人を把握したり、個別で話す際に学生の不安問いかけると学生の不安は和らぐでしょう。
信頼関係は志望度に直結するので大切なポイントです。
まとめ
基本的に選考の段階が上がるほど対面を求める学生も多くなっていきます。
これは、志望度が上がるほどちゃんと目で見て確かめたいと思う学生が増えることとも関係しています。
学生の本音を踏まえながら、自社に合った採用活動を行ってみてください。
そして繰り返しになりますが、就活生にとって学生目線に立って配慮をしてくれる会社は魅力を感じます。
本気で考えている学生は、ちゃんと見ていますよ!