大企業とは異なり、中小企業は採用活動で苦戦しやすいといわれています。
実際に採用活動に何らかの壁があって、悩みを抱えている中小企業は多いです。
ここでは、なぜ中小企業の採用活動は難しいのかをはじめ、現在の求職者の動向を踏まえた施策をご紹介します。
目次
中小企業での採用活動が難しい理由
中小企業の多くは、採用に関する何らかの問題を抱えており、上手く採用活動がおこなえていません。その理由を解説します。
採用活動にコストをかけられない
大企業と比べると、中小企業が採用にかけられるコストは少ないです。
マイナビの調査によると、大企業での採用費の平均が約1,237万円であるのに対し、中小企業では約372万円程度であることがわかっています。
出典:「新卒採用の予算について」(マイナビ)
そのため、中小企業が採用に使っているのは、ほとんどが無料のハローワークです。
多くの人の目に触れる求人広告に掲載したくても、予算の関係上採用コストを掲載にかけるわけにはいかず、断念している企業もたくさんあります。
知名度がなくて母集団形成できない
たとえ求人広告に掲載したとしても、企業の名前が知られていないため求職者から注目されないことも多いです。
多くの求職者は、名前を知っている企業に安心感を覚える傾向があるため、どうしても大手企業に流れていきます。
また、企業名を認知してもらえていなければ、求職者との導線が作りにくく、応募が集まらない可能性が高いのです。
担当者が採用活動に時間をかけられない
中小企業では、多くの従業員がマルチタスクで業務をおこなっています。
これは、採用担当者にも当てはまることで、大企業のように人手不足を気にせず「採用担当専任」ポジションをつくることは大変難しいといえるでしょう。
中小企業の採用担当者は、幅広く別の業務をおこないながら対応するため、採用業務に十分な時間を割けません。
別の業務タスクに追われていると、優秀な人材が自社に興味を持っていても、十分に対応できず機会損失につながっているケースもあるのです。
競合会社が多いと内定辞退が増える
新卒採用の場合、複数社から内定をもらった就活生は、その中から自分にとって一番働きやすい会社に入社をします。
そのため、競合会社が多く、自社の志望度が低ければ、他の会社に内定者が取られてしまうため内定辞退が増えます。
せっかく母集団を形成して就活生を集めて、欲しい人材に内定出しをしたとしても、他の会社に取られてしまっては採用目標数を達成できません。
そのため、競合会社の福利厚生や社風などを分析し、自社の志望度を上げてこの会社に入社したいと思ってもらえるような工夫が必要です。
就職活動における求職者の動向
中小企業が採用を成功させるためには、求職者の動向を知っておく必要があります。
有効求人倍率の推移
リクルートワークス研究所の調査をもとに、従業員数3,000人以上の大企業と、従業員数300人未満の中小企業の、有効求人倍率の差の推移を見ていきましょう。
大企業 | 中小企業 | 差 | |
2019年度 | 0.37倍 | 9.91倍 | 9.54 |
2020年度 | 0.42倍 | 8.62倍 | 8.20 |
2021年度 | 0.60倍 | 3.40倍 | 2.80 |
参考:「第37回 ワークス大卒求人倍率調査(2021年卒)」(リクルートワークス研究所)
上の表を見ると、今年はコロナの影響を受けて中小企業の求人数が前年より6.7万人減少し、有効求人倍率は大幅に低下していることがわかります。
しかし、大手企業と比べると、やはり採用活動は困難で、安定しない印象を受けます。
大手企業志向が過去最高値を記録
マイナビの調査によると、大手企業志向の学生が、この21年間で最高値である55%を記録しました。
それに対し、中小企業志向は41%という調査結果が出ています。
すべての学生が大手を狙っているわけではなく、中小企業志向の学生も少なくはありませんが、半数以上の学生は「大手にできれば就職したい」と考えていることがわかりました。
これは、企業の将来性や安定性、収入の良さを、重視する学生が増えているとも読み取れます。
企業選択で学生が重視しているポイントは3つ
近年、学生が企業を選ぶ際に重視しているポイントは、以下の3つです。
- 安定している
- 自分のやりたい仕事ができる
- 給料が良い
安定している企業を選びたい学生は、前年度と同じく、もっとも多いという調査結果が出ています。
そして、自分のやりたい仕事は、人のためになる仕事がしたいと考える学生が増えている印象です。
中小企業での採用活動を成功させるための4つの施策
先ほど解説した、求職者の動向を踏まえた上で、中小企業の採用活動を成功させるための3つの施策をご紹介します。
1.自社が求める人材を明確化させる
まず、自社が採用したい学生のイメージを明確化させましょう。
欲しい人材を明確にすることで、その後の採用基準が決めやすくなります。
多くの企業で「優秀な人材」を採用したいといわれますが、優秀な人材像は企業によって異なるのです。
ターゲットが決まれば、そのターゲットに刺さる訴求を行いましょう。
採用したい人材は、どのようなところに魅力を感じるのか、自社の環境を見直しながら探っていくことが大切です。
2.採用ブランディングを行う
次に、大手企業と比べて優位性を示せるアピールポイントをつくりましょう。
自社の強みを明確化することで、魅力を伝えやすくなります。
アピールポイントは、何も給与の高さや福利厚生だけではありません。
社員の人柄や雰囲気、サービスの新規性などをアピールし、魅力的な情報発信を続けることで自社のブランドイメージを確立していきます。
ブランディングは、企業自体の魅力を向上させる効果もあるので、大手企業に引けを取らない魅力的な会社と思ってもらえる可能性が高くなるでしょう。
3.採用ターゲットを限定しすぎない
欲しい能力を持った人材がいた場合、採用サイトなどには「資格を持っている方」「実務経験5年以上」など、ターゲット限定して募集することがあります。
しかし、あまりにも難しい採用基準であったり、欲しい能力を限定して書いてしまうと、応募数が増えないことがあります。
比較的多くの人が獲得しているようなスキルであれば、応募があるかもしれませんが、ニッチすぎる採用ターゲットだと人材は集まりません。
社内で教育することを前提にするなど、採用ターゲットを限定しすぎないように、募集をかけることも重要です。
ただ、どうしてもピンポイントに強いスキルを持った人材が欲しい場合もあるでしょう。
そんな時は、人材紹介会社を利用するといった、採用以外の方法も検討してみてください。
4.新しい採用手法を試す
これまで行ってきた採用活動で上手く採用できていない場合は、新しい採用手法を試すことが大切です。
ハローワークや縁故採用だけでなく、求職者に見つけてもらうための採用ツールを拡充し、認知度を高めなければ、いつまで経っても採用に頭を悩ませ続けなければなりません。
最近では、就活サイト以外の手法もたくさんあります。
たとえば、「ダイレクトリクルーティング」や「人材紹介」「中小向け合同説明会」「リファラル採用」などが新しい採用手法です。
特に、採用の候補者に対して積極的な採用活動をおこなう「ダイレクトリクルーティング」は、効率的な母集団形成と選考ができるため、多くの企業で採用されはじめている手法でもあります。
そこで、おすすめしたいツールが、next≫です。
next≫なら、LINE@を利用して、学生へダイレクトにアプローチできます。
LINEでコミュニケーションを図れると同時に、就活生のデータベース管理が効率よくできるので、採用にコストをかけられない中小企業でもスピーディーに採用まで進めることができます。
新しい採用手法を試すなら、ぜひnext≫の導入を検討してみてください。
まとめ
中小企業における採用活動は、コスト面や知名度の低さなど、さまざまな壁があるのは事実です。
しかし、少し採用手法を変えるだけで、多くの求職者に注目してもらい優秀な人材を確保できる可能性が高くなります。
これまで上手くいかなかった採用活動を変えたいなら、ぜひnext≫をご検討ください。