体育会系学生の採用は、ポジティブな発想ができる人材を求めている企業にとってメリットがあります。
そのため、体育系学生の採用強化を検討している企業も多くあります。
とはいえ、体育会系学生の採用活動時期は一般学生と異なるため、十分に確認しておきましょう。
ここでは、体育会系学生の採用メリットや採用方法について解説します。
目次
企業が注目する体育会系学生とは
体育会系学生とは、大学で体育会系の部活動に所属して活動していた学生のことを指します。
たとえ、高校まで運動部や運動系サークルに所属していた経験があっても、大学で体育会の部活に入っていなければ対象外になります。
では、体育会系学生が注目される理由と、採用するメリットを見ていきましょう。
体育会系学生が注目される背景
体育会系学生は、一般の学生よりも、勝ち負けを決める経験が圧倒的に多いのが特徴です。
挫折経験を積み重ねながら、立ち直るための努力を行っていると予想され、ポジティブな発想ができると評価されます。
体力的な面でも一般の学生よりも優れており、フットワークが軽い面もあります。
また、部活での経験から、上下関係を理解している傾向にあり、規律を遵守する意識が高いことも、企業から人気が高い理由となっています。
こんな採用目的なら体育会系人材がぴったり
規律遵守の意識が高い体育会系の人材は、チームワークの難しさや大切さをよく理解しています。
また、これまで試合で勝つことを目標に練習を重ねたことから、勝つことへの執着も強く、入社後も結果に対して強く執着する傾向が見られます。
そのため、コンプライアンス遵守を強化したい企業や成長性に期待する企業に向いているでしょう。
体育会系学生の希望業種とは
アスリートプランニング実施の「体育会学生の就職活動状況調査(2019年7月)」では、次のような結果でした。
自社の業種とマッチするか確認してみましょう。
- 金融 7.4%
- 鉄道・航空 7.4%
- IT 7.4%
- スポーツ 7.4%
- 食品・飲料 6.5%
- 総合商社 5.6%
- 不動産・建設 5.6%
- 公務員 5.6%
- その他 4.6%
- 介護施設 3.7%
- 人材 3.7%
- 物流・運搬 2.8%
- TV・広告 2.8%
- 電機・機械 2.8%
- 鉄鋼・非鉄金属 2.8%
- 教職 2.8%
- 進学・留学 2.8%
- コンサル 1.9%
- 自動車 1.9%
- 通信 1.9%
(参照:アスリートプランニング:体育会学生の就職活動状況調査(2019年7月))
1位の「金融業界」は、2019年6月の調査に引き続き1位をキープしています。
一方で、4ヶ月連続2位をキープしていた「総合商社」が、6位に下降している結果になっています。
たいして、「IT」業界が、2019年6月の調査で15位だったのが1位と同率の位置に上昇しています。
体育会系学生を採用するメリットとは
体育会系学生を採用するメリットには、スポーツで培われた規律やマナー ルールを守ることに秀でている点です。
多くのスポーツでは、非常に上下関係が厳しく、 挨拶から 態度、言葉遣いなど、 内面に関するマナーも学びます。
さらに、チームプレイを行うスポーツの場合、 協調性が必要不可欠となるため、 多くの体育会計学生はチームワークに慣れています。
業務であっても、協調性は必要に重要となってくるポイント なので、 体育会系学生を採用することはメリットが多いといえるでしょう。
規律やマナー、ルールを重視している
体育会系学生は、先輩を敬う・ 後輩をしっかりと育てる点に秀でており、 スポーツマンシップに則り スポーツを行っています。
そのため、 規律やマナー ルールを重視することに長けており、多くの学生はすでに一定のビジネスマナーに近いものを身につけています。
また、 厳しいコーチのもとスポーツをしてきた 体育会系学生であれば、ある程度のストレス耐性も獲得していることがほとんどです。
勝負心が強い傾向にもあるため、新しい環境であっても、 社風 や社内ルールに準じて業務を行ってくれるでしょう。
チームワークに慣れている
多くのスポーツではチームワークが非常に重要となるものも多く、体育会系学生は協調性が高い傾向にあります。
チームワークに慣れているのであれば、役割分担が必要なケースでも スムーズに対応できる学生が多く、 自分のポジションを理解して業務を行ってくれます。
個人技のスポーツでも、 グループになって活動することもあるため、多くの体育会計学生はチームワークに慣れているでしょう。
周りと協力して何かを成し遂げられる人材は、業務の成功に必要不可欠となるため、 体育会系学生を採用するのは非常に メリットが多いです。
体育会系学生の採用を始める前に考えるべきこと
スムーズに体育会系学生の採用活動を行うために、注意しておきたい点が3つあります。
体育会系学生の採用スケジュールを把握する
体育会系学生の採用活動時期は、試合などがオフシーズンに入る12月からがおすすめです。
通常、大学生は3年生になった時期から就職活動を開始します。
しかし、体育会系学生の場合は、同時期に部活動と就職活動のピークが重なるため、両立に悩むケースが多々見受けられます。
たとえば、野球やラグビーなどは4月から6月にかけて春の大会があり、部活の引退は大会が落ちついた3年生の冬です。
このような理由により、オフシーズンとなった12月が採用活動時期として最適です。
母集団形成の手法を工夫する
体育会系学生が、一般の採用市場ではなかなか見つからない場合、母集団形成の手法を見直しましょう。
体育会系学生だけを対象にした、イベントやエージェントなどを活用するのもひとつの方法です。
自社を知らない学生へも、アプローチすることができるでしょう。
まだ出会ってない優秀な学生と接触するのには、ダイレクトリクルーティングも有効です。
ダイレクトリクルーティングとは、体育会系学生の応募を待つのではなく、企業側からアプローチをかける方法です。
ダイレクトリクルーティングを行うには、求人・就活サイトでのスカウトと、SNSでのダイレクトメッセージのふたつがあります。
前者の場合、サービスの提供業者に人材データーベースの利用料や、成功報酬を支払うことになります。
SNSを活用したダイレクトリクルーティングは、ソーシャルリクルーティングとも呼ばれ、費用はかかりません。
採用コストを削減したい場合にも有効です。
体育会系人材の採用は「見極め」が重要になる
企業が体育会系人材を採用する場合、「体育会系であれば誰でも良い」というわけではなく、採用するにあたって、見極めが重要です。
体育会系人材は、ゼロからイチを生み出すのが苦手な傾向にあります。
たとえば、マニュアルやルールなどを守るのが得意な反面、作る側に回るとあまり上手くいかないことが多いのが特徴です。
また、体育会系人材は、上下関係を重んじるあまり、上司に対して自分の意見を口にすることが難しい傾向が見られます。
そのため、たとえ上司が間違ったことを言っていたとしても、特に疑問に思うことなく鵜呑みにしてしまう人もいるのです。
組織内で多様性を育みたい場合には、阻害する要因になってしまうことも考えられます。
体育会系人材を採用する問題点を回避するには、学生を見極めることが大事となり、限られた情報から人となりを見極めるには、コミュニケーションが鍵を握ります。
コミュニケーションを強化するためには、ツールの活用がおすすめです。
中でも、学生との距離を縮めやすいのがLINEです。学生のほとんどが利用しており、開封率も高いため、LINEをうまく活用することで自社の魅力をアピールできます。
採マネnext≫ならLINEで応募者とコミュニケーションを取ることができて、機能も豊富で、採用業務全般において役立ちます。
ぜひ、採マネnext≫を活用し、きめ細やかなアプローチと採用業務の適正化を進めましょう。
まとめ
体育会系学生は、一般の学生と比べて上下関係や規律を守る意識が高く、体力もあります。
従順でコミュニケーション力も高いということから、積極的に採用している企業が多くあります。
しかし、その一方で上下関係を重んじるあまりに、上司の意見を鵜呑みにしてしまう傾向があります。
そのため、よくコミュニケーションを取って、どんな人材なのか、よく見極めることが大切です。
また、大会開催の時期の関係で、一般の学生と同じ時期に採用活動を行ってもなかなか応募が集まりません。
体育会系学生の採用に力を入れるなら、採用スケジュールを調整して取り組むことをおすすめします。