新卒採用市場では、ここ数年売り手市場が続いています。
学生にとって就職活動がしやすい一方で、企業側は自社にあった人材を獲得することが難しくなっています。売り手市場なので複数内定をもらう学生も多く、内定辞退者が相次ぎ途方に暮れしまう人事担当者も珍しくありません。こうした状況下で上手く人材を獲得するには、採用方法を変える必要があります。
そこで最近取り入れられているのがダイレクトリクルーティングという採用方法です。ここではダイレクトリクルーティングで行う新卒採用について解説していきます。
目次
ダイレクトリクルーティングで新卒採用を有利に
ダイレクトリクルーティングは、企業側から学生に対してアプローチをする方法です。これを新卒採用で用いることで、有利に採用活動を進めることができます。
優秀な学生にアプローチが可能
従来までの新卒採用の方法では、応募してきた学生の中から採否(さいひ)を決めることしかできませんでした。会社説明会などで優秀で採用したい学生を見つけても、学生の側から応募しないことにはどうしようもありません。
これに対して、ダイレクトリクルーティングなら、自社が優秀だと判断した学生に直接スカウトすることができます。
応募してこない学生をスカウトしても入社してくれるのか疑問に思う人もいるかもしれません。しかし、スカウトされることで、自分が選ばれたということが実感できます。これにより、自尊心がくすぐられて、自社に興味を持ってくれることが多いです。これまで通りのやり方では獲得できなかった人材も、ダイレクトリクルーティングなら獲得できる可能性があります。
また、新卒採用で既にダイレクトリクルーティングの方法を取りいれている企業は、まだそう多くありません。そのため、競合他社との差別化を図れるのも1つのメリットです。
採用コストを削減可能
新卒採用は多額のコストがかかりますが、ダイレクトリクルーティングの手法を取りいれることで、コスト削減にも繋がります。
従来までの新卒採用では、求人媒体に求人を掲載するのに掲載料を支払っていました。十分な応募数があればそれでも構いませんが、応募がゼロでも掲載料はかかります。採用数を確保できず、コストだけかかってしまっている場合もあります。
人材紹介会社を通じて採用する方法なら、採用に至らない場合には料金はかかりません。しかし、採用に至った場合の料金が高額ですよね。
これに対してダイレクトリクルーティングなら、SNSなどを利用して企業側からアプローチできます。そのため掲載料を、支払って求人を出す必要はありません。SNSを上手く活用したダイレクトリクルーティングで人材を獲得すれば、採用コストを抑えられます。ダイレクトリクルーティング関連のサービスなどを利用する場合でも、求人を掲載したり人材紹介会社を利用したりするよりも安くすむことが多いです。
新卒採用におけるダイレクトリクルーティングの「ポイント」と「注意点」
新卒採用でダイレクトリクルーティングを取り入れる際のポイントと注意点について見ていきましょう。
【ポイント】新卒採用は社内全体で行う
新卒採用は人事部門のみで行っている企業も多いでしょう。ダイレクトリクルーティングは、これまでの採用手法と比べて人事の負担が大きいのが実情です。スカウトの際には、優秀でなおかつ自社の社風に合う学生を探して、自社の魅力や理念などをアピールしなければなりません。
そこで、人事部門だけでなく、全社的な協力を得た上で採用活動を行うのが望ましいです。現場の担当者や上層部の人たちも巻き込みましょう。その方が人事部門だけで自社の魅力を伝えるよりも説得力があります。
そして、求める人物像を明確にしておくことが大切です。求める人物像がはっきりしていないと、スカウトする学生を探す際に、どこから攻めていけばいいのか分かりません。闇雲に探してしまうと、工数が無駄に多くかかってしまいます。ここでも、現場の担当者や上層部の人たちを巻き込むことが重要です。自社内でこういう人がほしいという明確な人物をヒアリングしましょう。そうすると求める人物像が効率的にわかるようになります。
【注意点】学生の返信率が下がる可能性
採用手法をダイレクトリクルーティングに変えた場合でも、すぐに成果が得られるわけではありません。最初は良くてもその後のやり取りに苦労してしまう担当者は多いです。
チャットワークなどが一般的になってきたとはいえ、今もビジネスの基本は電話とメールという社会人の感覚でいくと失敗する可能性が高くなります。
最近の学生は電話に対して苦手意識を持っている人が多いです。知らない電話番号から電話がかかってきても出ない学生も少なくありません。
さらに学生にメールを送信しても、反応がないケースも多いです。企業とのメールや電話は気負いしてしまう学生も多いです。
それでは、他社はどうしているのでしょうか。最近はLINEやLINE@を使用している企業が増えています。
最近の学生は電話やメールでのコミュニケーションに慣れていない一方で、普段はSNSの利用には慣れています。SNSの中でもLINEは特に利用率が高く、LINEを使っていない学生はほとんどいないと言っていいでしょう。
LINEでメッセージを送れば、メールのように気負いしてしまうこともありません。メールは読まない学生でも、LINEなら開封率が高いです。興味を持っている学生は返信もしてくれます。
また、LINEは未読か既読かわかるので採用担当者にとっては便利でしょう。ブロック機能が付いているので、興味がない学生も見分けられます。
ただ、問題となるのはメールに比べて管理がしづらいことにつきます。そこでLINEを管理するツールの導入も合わせて検討してみるとよいでしょう。
学生とのコミュニケーションに採用管理ツール
「next» 」は、LINEを使った採用コミュニケーションを管理することが出来るツールです。
LINEの基本的には機能はそのままに、LINEやLINE@には無かった採用活動に欲しい機能を搭載しています。
next»でできること一覧はこちらの記事を読むとあなたの理解がさらに深まるはずです。
ダイレクトリクルーティングを用いて新卒採用を行うなら、ぜひnext≫の導入を検討してみてください。
まとめ
ダイレクトリクルーティングの手法で新卒採用を行うことで、優秀で自社に合う学生に企業側からアプローチをかけられます。一朝一夕で成果を出すのは難しいですが、なるべく早い段階で導入すれば翌年、翌々年と少しずつ成果を実感できるでしょう。そして、なるべく学生が利用しやすいツールを使用してコミュニケーションを取ると、学生の返信率も上がります。ぜひツールを上手に使って採用活動に役立ててください。