企業の採用担当者であれば、新卒採用の業務において「歩留まり」という言葉を耳にすることもあるでしょう。
「歩留まりが低い」「歩留まりをもっと引き上げよう」という言い方でよく使われます。
では、歩留まりとは具体的にどういう意味なのでしょうか。
ここでは、採用における歩留まりの意味と、その改善方法について解説します。
目次
採用における歩留まりとは
歩留まりという言葉は、もともとは製造業で使われる用語です。
製品を作るために投入した原料の価格に対して、得られた利益の割合のことを指します。歩留まりが高ければ、効率良く利益を生み出せているということになるでしょう。
採用における歩留まりの意味は、応募人数のうち実際に入社した人の割合のことを指します。歩留まりが高ければ、応募者の多くが入社しているということです。
逆に歩留まりが低ければ、内定辞退や選考辞退などが多いということになります。
採用における歩留まりですが、低すぎる場合には改善が必要です。
<h2>採用の歩留まりが低下しやすいのはいつ?</h2>
新卒採用の場合には、選考フローの段階により歩留まりに差があります。特に低下しやすいのは、次の2つの段階のときです。
一次面接前
就職活動をしている学生の多くは、一次面接のときが初めての来社になるでしょう。そのため、一次面接よりも前のエントリーや書類選考、筆記試験などの段階と比べると、心理的なハードルが大きいといえます。
ハードルの高さからも、一次面接は最も歩留まりが低くなる段階と言われています。
また、学生の多くはほかの企業にも応募しているため、面接を受けるにはスケジュール調整が必要です。ほかの企業と面接日程が重なってしまうこともあるでしょう。
こういった場合、就活生の気持ちを惹きつけられていない企業は、歩留まりが低下する傾向が強いです。会社の良いところが上手く伝えられていないと、歩留まりを高く保つのは難しいでしょう。
また、面接の日程がなかなか決まらないことも、歩留まりが低下する原因のひとつです。レスポンスが遅いことに対して不満を持ち、辞退する学生も少なくありません。
内定承諾後
内定承諾後も、一次面接前に次いで歩留まりが低下しやすい傾向にあります。内定承諾後というのは、入社する企業を決めるという最も重要な段階です。
複数社から内定を得ている学生だと、ほかの企業に心変わりすることも珍しくありません。もともと自社に入社する意思があった学生でも、「本当にその企業で良いのか」と不安となり、慎重に検討した結果、他社を選ぶこともあるでしょう。
内定承諾後は企業側から積極的なアプローチを行わないと、他社に取られてしまう場合があります。
採用の歩留まりを向上させるポイント3つ
では、採用の歩留まりを向上させるためにはどうすれば良いのでしょうか。
歩留まりを向上させるポイントについて見ていきましょう。
1.学生へのアプローチ方法を見直す
企業の多くは学生へのアプローチ方法として、会社説明会や求人サイトへの情報掲載、パンフレットの配布などを実施しています。しかし、それだけでは十分ではありません。
前述した従来のアプローチ方法では、伝えられる情報に限りがあるため見直しが必要です。
現在、高い効果が見込めるアプローチ方法としては、採用サイトやSNS、動画などが挙げられます。
採用サイトというのは、企業が求職者向けに開設するWEBサイトのことです。求職者に伝えたい情報をくわしく掲載します。
コーポレートサイトに求職者向けのページを設けている企業も多いですが、求職者専用の採用サイトを設けるほうが効果的だといえるでしょう。
また、最近の学生は、情報収集をする際に検索エンジンよりもSNSを使うことが多いです。そのため、企業側もSNSで情報発信するほうが、学生の目にふれやすくなります。
動画は有名動画サイトで発信するのが効果的です。オフィスの様子などを、多くの学生に知ってもらうことができるでしょう。
2.レスポンスを早める
メールなどのレスポンスが遅いと、それを理由に離れていってしまう学生は多いです。歩留まりを上げるには、メールは当日中の返信を心がけましょう。返信用のテンプレートなどを作っておけば、人数が多い場合でも対応しやすいです。
メールのレスポンスを早くするなら、採用管理ツールのnext≫(https://line-next.com/)の活用もおすすめです。
next≫はLINEと連携して利用できる採用管理ツールです。LINEは現在の大学生の98%が使用しておりメールよりも開封率が高いため、面接前などにスムーズに連絡を取れます。スピーディーなやり取りが可能になるため、歩留まり向上に役立つでしょう。
3.内定者フォローを欠かさない
内定承諾後の歩留まりを上げるには、内定者フォローが必須です。
具体的には、座談会や個人面談などを実施すると良いでしょう。内定者同士でコミュニケーションを取ったり、面談で知りたいことを質問したりする機会を設けることで、信頼関係を築けます。
そのほか、内定者インターンシップや研修会を実施するのも良いでしょう。入社後に自分が働いている様子をイメージしやすくなり、入社意欲を高めることができます。
内定者フォローに時間が割けない場合には、next≫をご利用ください。next≫を使えば内定者フォローもLINEで行うことが可能です。内定者フォローに役立つ機能としては、シナリオ配信やカルーセルQ&Aなどがあります。
シナリオ配信とは、事前に登録しておいた複数のメッセージを、タイミングを決めて自動配信できる機能です。内定者に対して定期的に連絡を取ることができるので、内定辞退の防止にもつながります。
内定者用のメニューに入れることができるカルーセルQ&Aは、 疑問に感じたことを内定者自ら検索ができる機能です。タイムリーに疑問が解消されることで、内定者だけでなく親からの理解も深めることができるでしょう。
まとめ
今回紹介したように、歩留まりとは「応募者のうち入社に至る人の割合」のことを指します。歩留まりの高さは、採用活動が上手くいっているかどうかを見る上で重要な指標になります。
歩留まりの高い企業では、学生へのアプローチが上手く、内定後のフォローも充実していることが多いです。
もしも歩留まりが低いようであれば、原因を究明して少しずつ改善していきましょう。
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