採用と内定の違いを理解しよう!トラブル回避には内定通知書も重要!

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「採用」と「内定」
どちらも求職者が会社に入社するにあたり、大切な節目となるタイミングですが、これらが混同されることを目にすることは多いかもしれません。

採用と内定は似ていると思うかもしれませんが、労使の有無や法律上の扱いが異なります。
両者の違いをしっかりと認識しておかないと、後々求職者とトラブルになる可能性があります。

そこで、本記事では採用と内定の違いについて詳細に解説します。
また、一緒に扱われることの多い「採用通知書」と「内定通知書」の違いについても触れていきます。

採用と内定の違いとは?内々定とは?

 

採用活動における「採用」「内定」「内々定」には、それぞれの違いがあります。

ここでは、採用や内定の違いについて、詳細に解説します。

採用

採用とは、企業が求職者に対して「合格」という結果を示した状態です。採用の段階では、求職者を企業で働かせることはできません。

採用は書面で契約をまだ交わしておらず、正式に働いてもらう(入社)には、採用した求職者の「入社する意思」を確認する必要があります。

内定

内定は、企業の雇用意思と求職者の入社意思が決定した状態です。

企業が送付した内定通知書(労働契約書)に内定者がサインをし、企業へ送り返すことで、労使契約が成立します。
労使契約を結んだ場合には、法的拘束力も発生しますので、覚えておきましょう。
 
新卒者の内定に関しては、日本経済団体連合会(経団連)が発表する「採用活動に関する指針」にて、日程が記載されています。

Ⅰ.内容
下記の就職・採用活動日程ルールを原則とする。
・ 広報活動開始 :卒業・修了年度に入る直前の3月1日以降
・ 採用選考活動開始:卒業・修了年度の6月1日以降
・ 正式な内定日 :卒業・修了年度の 10 月1日以降

― 広報活動の開始期日より前に行う活動は、不特定多数に向けた一般的なもの
にとどめ、学生の個人情報の取得や個人情報を活用した広報・採用選考活動は
行わないこと。

― 広報活動の実施に当たっては、その後の採用選考活動に影響を与えるもので
はないことを十分に周知すること。

日本経済団体連合会「2025(令和7)年度卒業・修了予定者等の就職・採用活動に関する要請等について」より引用

卒業・修了年度の10月1日以降でなければ、企業は内定を出すことができません。

内々定

採用と内定とは別に、内々定というものがあります。
10月1日以降に内定を出すといった旨を口頭やメールで求職者に告げる、いわば口約束になります。

内々定が出る時期は、新卒者ならば卒業・修了年度の6月1日以降となります。

内々定に関しては、まだ口約束の段階ですので、法的拘束力はありません。

採用通知書と内定通知書との違い

企業の採用担当者は、求職者に対して内定を出すとき、採用通知書や内定通知書を送るのが一般的です。

採用と内定の違いは理解できたと思いますが、通知書ではどのような違いがあるでしょうか?
ここでは、採用通知書と内定通知書の違いについて解説します。

採用通知書

採用通知書は、求職者に自社への採用決定を知らせる書面です。

採用は求職者の入社意思がまだ決まっていない状況です。
「〇〇様の入社を心よりお待ちしております」など、入社意思を促す内容も入れることをおすすめします。

内定通知書

内定通知書は正式に「採用内定通知書」と呼びます。

正式な労使契約が成立する書面です。入社日やそれまでの準備物、提出物などを記載していきます。
入社意思を確認せずに、内定通知書を送ることが内容に気をつけましょう。

採用通知書と内定通知書は法律で定まっていないものが多い

採用通知書や内定通知書ですが、様式や発行の有無、発行時期などは法律で定められてはありません。

一部の企業では内定通知書を発行せず、メールや電話などの口頭で伝えるケースもあります。

「契約内容の齟齬」など、内定後のトラブルを未然に防ぐためにも、採用通知書や内定通知書は発行しておくことが望ましいです。

【最新!コピペ利用可】採用通知書や内定通知書などのテンプレート

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ここでは、弊社で作成したオリジナルテンプレートをご紹介します。

各テンプレートは必要な箇所を修正の上、ご利用いただいて問題ございません。

※書面で下記テンプレートを活用する際は、「右寄せ」「中央揃え」などを変更の上、ご利用ください。

採用通知書のテンプレート

令和○○年○○月○○日

○○ ○○ 様

株式会社○○○○
代表取締役 ○○ ○○
〒○○○-○○○○
○○県○○市○○区○○町1-2-3
TEL: 03-XXXX-XXXX

採用通知書

拝啓 時下ますますご清栄のこととお喜び申し上げます。

さて、このたびは弊社の採用試験にご応募いただき、厚く御礼申し上げます。選考の結果、下記の通り採用することに決定いたしましたので、ここにご通知申し上げます。

1. 採用職種:○○○○
2. 就業開始日:令和○○年○○月○○日
3. 就業場所:株式会社○○○○ ○○支店
4. 勤務時間:午前9時00分〜午後6時00分(休憩時間60分)
5. 給与:月額 ○○○,○○○円
6. 諸手当:通勤手当、時間外手当など(別途規定による)
7. 試用期間:3ヶ月間(条件は本採用と同様)

なお、正式な雇用条件につきましては、入社時に雇用契約書にてご確認いただきます。
就業開始日までに下記の書類をご提出くださいますようお願いいたします。

【提出書類】
・誓約書(同封のもの)
・身元保証書(同封のもの)
・住民票記載事項証明書
・健康診断書
・最終学校の卒業証明書
・写真(3cm×4cm)3枚

ご入社の手続きに関するご案内は追ってお送りいたします。
弊社一同、○○様のご入社を心よりお待ち申し上げております。

敬具

内定通知書のテンプレート

令和○○年○○月○○日

○○ ○○ 様

株式会社○○○○
人事部長 ○○ ○○
〒○○○-○○○○
○○県○○市○○区○○町1-2-3
TEL: 03-XXXX-XXXX

内定通知書

拝啓 時下ますますご清栄のこととお喜び申し上げます。

この度は弊社の採用選考にご応募いただき、誠にありがとうございました。厳正なる選考の結果、下記の通り内定を差し上げることとなりましたので、ここにご通知申し上げます。

1. 内定職種:○○○○
2. 内定区分:総合職(または一般職)
3. 入社予定日:令和○○年○○月○○日
4. 勤務予定地:株式会社○○○○ 本社(または○○支店)
5. 給与(予定):月額 ○○○,○○○円
6. 諸手当:通勤手当、時間外手当など(別途規定による)

正式な雇用条件につきましては、入社時に雇用契約書にてご確認いただきます。
つきましては、本通知書到着後、令和○○年○○月○○日までに、同封の内定承諾書をご返送いただきますようお願いいたします。

【今後のスケジュール】
・内定承諾書提出期限:令和○○年○○月○○日
・内定者懇親会:令和○○年○○月○○日
・入社前研修:令和○○年○○月○○日〜○○日
・入社式:令和○○年○○月○○日

なお、在学中の方については、卒業見込みであることを内定の条件とさせていただきます。
弊社一同、○○様のご入社を心よりお待ち申し上げております。何かご不明な点がございましたら、お気軽に下記担当者までお問い合わせください。

【お問い合わせ先】
株式会社○○○○ 人事部 採用担当
TEL: 03-XXXX-XXXX
Email: recruit@xxxx.co.jp

敬具

不採用通知書のテンプレート

令和○○年○○月○○日

○○ ○○ 様

株式会社○○○○
人事部 採用担当
〒○○○-○○○○
○○県○○市○○区○○町1-2-3
TEL: 03-XXXX-XXXX

選考結果のご通知

拝啓 時下ますますご清栄のこととお喜び申し上げます。

このたびは弊社の採用選考にご応募いただき、誠にありがとうございました。

選考の結果、誠に残念ながら今回は採用を見送らせていただくこととなりました。

○○様の今後のご活躍を心よりお祈り申し上げます。

敬具

内定を出す際の注意点・気をつけること

採用基準の決め方を解説|優秀な人材を採用する3つのポイント_画像

採用担当者や人事は求職者に対して、内定を出す際に以下の3点に気をつける必要があります。

・内定の連絡、採用通知は迅速に行う
・内定式前もしっかりフォローする
・内定取り消しはトラブルになりやすい

ここでは、採用担当者が気をつけるべき3点について、解説します。

内定の連絡、採用通知は迅速に行う

新卒の就職活動においては、学生は複数の企業に応募しているのが基本です。

面接から時間が経てば経つほど、学生は他社へ移ってしまう危険性が高くなってしまいます。

それだけでなく、なかなか内定の連絡をくれない会社というのは、学生に企業への不信感を抱かせることにも繋がります。
内定や採用通知の連絡は迅速に行うようにしましょう。

迅速かつ円滑なやり取りはLINEの活用がおすすめです。95%以上の学生がLINEを利用しており、確認はもちろん、円滑なやり取りや採用活動を実現します。

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内定式前もしっかりフォローする

内定者は無事に内定を貰ったとしても、「自分は職場で活躍できるのか」「人間関係は上手くいくのか」などといった、さまざまな不安を抱えています。
そんな不安が元で、直前になってから内定辞退となってしまうことも珍しいケースではありません。

こういった内定辞退を防ぐ取り組みとして、懇親会や食事会、内定者研修合宿などを行う企業もあります。

悩みや疑問を相談しやすい場を設けることで、内定者の不安を軽減するのが狙いです。

懇親会や食事会をはじめとする定期的な内定者フォローも、内定辞退を防ぐ方法として効果的なアプローチです。

内定取り消しはトラブルになりやすい

一時期、企業の「内定取り消し」が問題になりました。
内定は労使契約、つまり、「入社日以降に雇用する」ことを契約した状態です。

内定通知書を出したあとに取り消すことは、「解雇」と同じ意味になり、企業は正式な解雇の手続きを行う必要があります。
 
内定取り消しについても厚生労働省は以下のように述べてます。

採用内定により労働契約が成立したと認められる場合には、採用内定取消しは解雇に当たり、労働契約法第16条の解雇権の濫用についての規定が適用されます。したがって、採用内定取消しについても、客観的に合理的な理由を欠き、社会通念 上相当であると認められない場合は、権利を濫用したものとして無効となります。

厚生労働省「事業主の皆様へ」より

内定取り消しは「解雇」にあたることを十分に理解し、慎重な判断を行いましょう。

内定通知書に「取り消し事項」について記載する

学生側に問題があり企業が内定を取り消すこともあります。

  • 単位不足で卒業できない
  • 犯罪行為があった

これらが要因で、内定を取り消した事例があります。

また、健康上の理由で働けなくなったなど、学生側から内定辞退を申し出る場合もあります。最近では、SNSに不適切な内容を投稿した学生に対して、内定取り消しを行った企業もあります。

もしものときの「内定取り消し」に備えて、企業の採用担当者は内定通知書に「取り消し事項」を明記しておくことも必要です。

場合によっては求職者が訴えを起こす可能性もありますが、あらかじめ取り消し事項を記載しておくことで、裁判ではしっかりと正当性を主張できるでしょう。
 もちろん、学生側に問題がない場合には不当解雇にならないよう、整理解雇についてもきちんと把握しておくことが大切です。

採用トラブルは避けたい!円滑な採用活動に「採マネnext≫」

「内定辞退」や「内定取り消し」といった採用活動におけるトラブルは、企業の採用担当者を悩ませる問題です。

しかし、採用業務をスマートにしてくれる「採用管理ツール」を活用すれば、こういったトラブルを未然に防ぎやすくなります。

弊社アローリンクでも、採用活動に役立つ機能を備えた採マネnext≫という採用ツールを提供しています。

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「採マネnext≫」は、LINEを活用した採用活動をより拡張させる採用管理システムです。

特に求職者とのエンゲージメント(愛着心・思い入れ)を高めやすくする、さまざまな機能が充実しています。

以下に機能の一部を紹介します。

一部機能

・学生情報のデータベース化
・1対1トーク
・自動応答機能(不安払拭)
・プレミアムリッチメニュー変更
・シナリオ配信

こういった「採マネnext≫」の管理機能を活用すれば、内定者フォローも容易に行えるようになります。

学生情報をデータベースにしてシンプル化することで、それぞれの状況に合わせた細やかな対応が可能となるでしょう。
それにより、「内定辞退」や「内定取り消し」が起きにくくなります。

まとめ

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企業の採用担当者は、「採用」や「内定」「内々定」の違いを把握したうえで、きちんとした採用通知書や内定通知書を発行しておくことが大切です。

これらの取り組みを行うことが、採用活動におけるトラブル防止に有効であることを覚えておきましょう。

「本記事でお伝えした内容は問題なかったけど、内定辞退が多い。採用がうまくいかない」という方は、採用戦略や内定辞退防止策を改めて考えることをおすすめします。

弊社では、内定辞退率を40%から7%に引き下げたノウハウをまとめた資料を公開しています。無料で提供しているので、気になる方はぜひ手に取ってください。

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