人材がなかなか会社に定着せず、離職率が上昇傾向にあるとお悩みの採用担当の方は多いでしょう。
離職率が高いままだと、会社の将来の担い手がいなくなります。
また、転職を考える人材にとっても離職率の高さはネックだと感じられるでしょう。
この記事では、離職率が高い原因とその予防方法について解説していきます。
目次
離職が高い4つの原因
最初に中小企業で離職率が高くなる主な原因について見ていきましょう。
条件面での不満
中小企業で働く社員のなかには、労働条件に不満を抱えている人材がいます。
労働量に対して給料が安いと、社員のモチベーションが下がりがちです。
ほかにも、休日が少ない会社や、サービス残業が当たり前のように行われているところもあるでしょう。
ボーナスが出ないことも、社員にとっては不満につながりやすいです。
自社の労働条件を条件の良い大企業などと比べると、どうしても不満を抱いてしまいます。
そして、改善される様子がないとさらに不満に感じてしまうでしょう。
定年まで不満を抱きながら勤め続けるよりは、転職という決断に至るケースが多いです。
業務の不満
中小企業の場合には大企業と比べて、社内で行われている業務の幅はあまり広くありません。
特定の製品に特化した業務を行っている中小企業も多く、どうしても業務の選択肢が狭くなってしまいます。
また、業務内容がはっきりしていない状態で人材の募集を行っていないでしょうか。
入社してみると、担当業務のほかにも、細々とした雑務をこなさなければならないケースもよくあります。
想定していたよりも業務量が増加したり、労働時間も長時間化したりすると、ミスマッチにつながる可能性があるため注意しましょう。
職場環境の不備
業務に関する教育体制や評価体制など、職場環境が十分に整っていないことも離職が多い理由のひとつです。
仕事に慣れるのに時間がかかってしまい、早期離職につながるケースもよく見られます。
がんばりが正当に評価されなければ、モチベーションも上がりません。
また、職場の人間関係が理由で仕事を辞める人も多いです。
仕事そのものには大きな不満がなくても、毎日顔を合わせる上司や同僚との折り合いが悪いと、ストレスを感じてしまうでしょう。
将来の不安
会社の業績が上がらない状態が長く続くと、社員は不安を感じてしまいます。
業績不振にもかかわらず経営陣の方針が変わらないようであれば、そのうち倒産してしまうのではないかということで、転職を考えるようになるでしょう。
これに加えて社内でキャリアプランを作れないことが理由で辞める人も多いです。
10年後20年後のキャリアを想像できないような職場では、将来が不安だと感じてしまいます。
離職率を下げたい場合にはどうすれば良いか
離職率が高い原因を踏まえた上で、それを下げたい場合に採るべき方策について見ていきましょう。
環境を整える
職場環境が不十分な場合には、整備することで離職率を下げられる可能性が高いです。
まずは福利厚生を整えることで、社員のモチベーションを向上させてみましょう。
たとえば、アニバーサリー休暇制度や、レジャー施設を割引料金で利用できる制度などが挙げられます。
こうした福利厚生を取り入れることで、社員の会社に対する満足度が上がるでしょう。
そして、研修制度といった成長と学習の機会を利用できる環境も重要です。
業務で役立つ学習の機会があることで、自分に何が必要なのかを考えさせ、将来のキャリアプランも作りやすくなります。
成長を実感できれば、モチベーションの向上につながるでしょう。
労働時間や評価制度の見直しも重要です。
労働基準法の規定を超えるような長時間労働やサービス残業などを行っている場合には、改善を試みましょう。
また、適切な評価制度を導入することで、業績アップに貢献した社員が正当に評価されます。
がんばりがボーナスや昇進などに反映されれば、それだけモチベーションも上がるでしょう。
社員に経営者の想いを伝える
会社の将来に対して不安を抱く社員に対しては、経営者の想いを伝えることが有効な対策です。
会社の現在の状況や将来のビジョンを伝えることで、不安が払拭されてモチベーションが上がることも多いです。
規模が小さい中小企業なら、経営者から社員に直接話をするような機会も設けやすいでしょう。
ストレスチェックを行う
過度なストレスが原因で早期離職をする人も多いですが、ストレスの感じ方はそれぞれで、周囲の人から見てもなかなかわかりません。
そのため、社員に対してストレスチェックを実施しましょう。
社員が大きなストレスを抱えていることがわかれば、離職を決意する前に対策を講じることもできるようになります。
また、社員が抱えている悩みについて具体的に把握していれば、離職を考えるようになる前にサポートすることも重要です。
ミスマッチを予防する
入社前と入社後のミスマッチは早期離職につながりやすいため、採用の段階でお互いによく理解しておかなければなりません。
特に、説明会や求人媒体でPRをする際にポジティブな面だけを伝えると、ミスマッチが起こりやすい傾向にあります。
候補者に適切な企業理解を促すため、ある程度はネガティブな面を伝えることも重要です。
入社後に従事する仕事内容などに関して、採用の段階でしっかりとコミュニケーションを取っておきましょう。
LINEを使った採用管理システムのnext≫を利用すれば、メールよりも高い開封率・返信率で応募者とコミュニケーションを取ることができます。
より親密なコミュニケーションが可能になり、ミスマッチの予防につながるでしょう。
カスタマイズが自由にできることで、会社独自のPRツールとしても充実しており、採用担当者の負担も軽減できます。
まとめ
労働条件や職場環境などを理由に中小企業を辞める人は多いです。
労働時間の短縮や研修制度の導入など、できることから少しずつ改善していきましょう。
採用の段階でできるだけ多くのコミュニケーションを取り、自社についてよく知ってもらうことでミスマッチの防止に役立ちます。