ベンチャー企業や中小企業では、即戦力となる人材の確保が経営状況を左右する場合があります。
そこで中途採用のやり方が重要になります。
退職者が出ると会社にとって痛手ですが、逆にチャンスにもなるかもしれません。
ここでは、中途採用のやり方について、注意点やポイントを解説していきます。
目次
採用活動における「中途採用」とは?
企業の採用活動は、新卒採用と中途採用に分けられます。
このうち中途採用は、すでに就業経験のある人材を対象にした採用活動のことです。
主に欠員補充や事業規模拡大に伴う増員などを目的として行われます。
新卒採用のように募集時期が決まっているわけではありません。
中途採用ではビジネスマナーなどの基本的なスキルや、ある程度の業務経験が身に着いている人材を採用します。
そのため、新卒採用と違って入社後に大々的な研修は実施しない傾向があります。
企業にとっては、即戦力を確保できて、教育コストも抑えられるのがメリットです。人材から新しい知識やノウハウなどを獲得できることもあります。
一般的な中途採用の流れとやり方
中途採用は、一般的に次の流れで行います。
それぞれのステップでやるべきことについて見ていきましょう。
1.採用計画の立案
最初に採用担当者を決め、それから採用人数や予算、期限などの採用目標を設定します。
過去のデータを参考にして、採用目標を達成するために必要な応募数や、一次選考通過人数なども割り出しておきましょう。
次に採用要件や基準を定義します。
これは、どのような人材を採用するかということです。
「スキルセット」と「カルチャーフィット」の両面から設定するとやりやすいでしょう。
スキルセットとカルチャーフィットを設定すると、ターゲット像が明確になります。
採用したい人物像が明確になれば、ターゲットに合わせて採用手法を決めましょう。
採用手法は主にハローワークや求人媒体への広告掲載、ダイレクトリクルーティングなどがあります。
そして、採用スケジュールも重要です。いつまでに採用を完了しなければならないのか決めてから、逆算して間に合うようにスケジュールを策定すると良いでしょう。
いつまでに内定者を決めて、いつまでに入社してもらうという具合です。
応募者ごとの個別スケジュールも策定しておく必要があります。
個別スケジュールというのは、選考後の結果通知までの日数や、内定後の入社までの日数などのことです。
・スキルセットとは?
スキルセットとは、経験の有無や年数、保有資格などのことです。あまりに高いスキルを設定すると、応募者が集まりにくくなるため、採用後に仕事をこなすのに必要な内容を設定しましょう。
・カルチャーフィットとは?
カルチャーフィットとは、価値観や志向性など内面的なことを指し、職場に適応する人材かどうかを見極める指標となります。自社の企業文化を考慮して設定することが大切です。
2.母集団の形成
求人票を作成し、募集を開始することで母集団が形成されます。
求人票の形式は、採用手法によって異なりますが、ターゲット層を意識して記載するようにしましょう。
応募者は求人票を見て、自分に合うと判断した場合に応募してきます。
また、思うように応募が集まらないようであれば、採用手法の見直しも必要です。
採用手法を追加してみることで、ターゲット層からの応募が増えることもあります。
3.応募者の選考
ある程度応募が集まったら、次の段階として面接を行います。
応募者の人数が多く、全員に対して面接を行うのが難しい場合には、書類選考で人数を絞り込みましょう。
面接では、応募者の考え方や価値観が自社の社風に合うかどうか判断します。
これまでの職務経験についても、面接時に一通り話を聞いてみましょう。
話の内容とあわせて、コミュニケーション能力が十分にあるかどうか、積極性や協調性の面で問題ないかどうかの判断も行います。
ミスマッチを防ぐため、業務内容についての説明も必要です。
業務内容について詳細に説明して自社の仕事に対する意欲があるかどうか確認し、面接が終わったら結果の通知を行いましょう。
4.内定者フォロー
採用が決まったら、内定通知書と入社承諾書を送付しましょう。
入社承諾書というのは、内定者が入社する意思がある場合に、記入して返送する書類で、入社承諾書が返送されたら、入社手続きを進めましょう。
ただ、内定者は複数社に応募しているのが一般的であるため、他社からも内定を得ている可能性があります。
自社に入社してもらうためには、入社までのフォローが欠かせません。
中途採用を成功させるポイント
中途採用を成功させるためには、 面接官は複数名で対応し、面接者の評価が偏らないようにすることがポイントです。
さらに、 転職理由を 面接時にしっかりと質問して、自社とのマッチ性や 長期的に働いてもらえそうかどうか見極めましょう。
そして、 どのような経歴で働いてきたのかも 深掘りすることで、将来的にどういうポジションにつきたいのかを明確にできます。
中途採用の場合、 前職での待遇や 業務内容に不満を持った ため転職を検討していることが多いので、しっかりと 面接時に 深掘りしていくようにしましょう。
面接官は複数名で対応する
面接官が1人の場合、面接者の評価が偏ってしまうことがあるため、複数名で対応することが望ましいです。
具体的には、実際に働いてもらうポジションの上長と同僚、人事担当者といった構成だと、しっかりと評価ができるでしょう。
また、中途採用の場合は多くの知識や能力を持っていることが多いため、話しやすい環境で色々な話を聞き出しやすいように面接することが望ましいです。
そのため、面接官が複数名いれば、気になったことをその場で質問できるようになり、面接者のことをより深く知ることができます。
面接者と自社とのマッチ性を高めるためにも、複数名で対応しさまざまな方向から質問がしやすいような面接を実施しましょう。
転職理由をしっかりと質問する
中途採用の場合、なぜ前職を退職して他の仕事を探しているのか、しっかりと深堀りして確認することが大切です。
理由はさまざまですが、多くあるのは、待遇が悪い・新しいことに挑戦したい・もっと高く評価してくれる場所で就職したいなどが上げられます。
この時、もし自社と前職を比較した際に、あまり変化がないとなるとせっかく入社してもらっても早期退職につながる可能性があります。
そのため、転職利用をしっかりと質問し、どういった目的で自社に入社したいと考えているのか、明確にすることが必要です。
他にも、面接者が自社とは異なる業種をこれまで経験してきたのであれば、なぜ自社に入社したいと考えたのかも確認しましょう。
経歴を深堀して確認する
面接者の経歴を深掘りして確認することで、面接者がこれまでどのような働き方をしてきたのかがわかります。
会社が変われば社風や雰囲気も全く異なるので、経歴を深掘りして確認できれば、自社で問題なく働いていけるかどうか判断が可能です。
また、将来的にどういった仕事をしたいのか・どのようなポジションに着きたいのかが明確になります。
自社で募集している人材とマッチしているのか、会社にどのように貢献していきたいと考えているかが明確となり、自社とのミスマッチを防げます。
まとめ
中途採用は、ポテンシャルよりも即戦力になるかどうかを重視する点で、新卒採用と異なり、選考期間が短いのも特徴です。
一般的には、採用計画の立案、求人の募集、選考、内定を出すという流れで行います。
内定を出した後は、他社に人材を取られてしまわないように十分な内定者フォローを行いましょう。
中途採用のより詳しい注意点やポイントについてはこちらの記事でも紹介しています。ぜひ参考にしてみてください。
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たとえば、アイコンスイッチ機能により、相手ごとにアイコンを切り替えてメッセージを送信可能です。
応募者管理機能や自動応答機能など、採用の各段階で利用できる機能が揃っているため、採用担当者の方の負担軽減に役立ちます。
中途採用でも新卒採用でも活用できるので、ぜひ採マネnext≫の導入を検討してみてください。