SNS採用とは、TwitterやLINEといったSNSを活用し、より採用活動の幅を広げる目的で行うものです。
近年では、さまざまなSNSが非常に普及しており、新卒世代の若い層では、リアルな状況を求めてSNSを活用することも多くなってきました。
そのため、企業としてもより多くの就活生を集め、内定者フォローを目的としてSNS採用を取り入れるケースが増えています。
本記事では、SNS採用とは何か、導入による効果や各種SNSの特徴を踏まえつつ、炎上リスクについてもご紹介していきます。
目次
SNS採用とは
SNS採用とは、ソーシャルリクルーティングやソーシャルワークリクルーティングといわれており、採用活動の1つとして取り入れる企業が増えています。
SNSでは、採用サイトで企業情報を見るよりも、深い内容を知れるだけでなく、口コミといったリアルな情報も得られます。
さらに、多くの世代の人が使っているので、幅広く人材を集めたいのであれば、SNSは非常に有効です。
売り手市場の現代では、効率よく自社とマッチした人材を募集するのは知識と時間を必要とするため、幅広い採用活動を行っていく必要があります。
SNS採用が注目されている理由
SNSでは、さまざまな人が写真や動画にて情報を掲載しているので、情報収集を目的としてSNSを活用するケースが増え始めました。
ユーザーの声といった、リアルな意見を知るには、スマートフォンから閲覧しやすいSNSはとても適しているといえます。
さらに、SNSを使った公式アカウントの発信が当たり前になってきている背景もあり、就活生は採用活動の一環としてSNSを使うこともあります。
新卒採用には、その世代にとって適している採用チャネルを使用することが重要となるため、SNS採用は非常に注目されています。
SNSは世代を問わずに活用されている
SNSは、世代や性別、国を問わずに幅広い層に活用されており、自社の情報発信や魅力を伝えるツールとしておすすめです。
総務省が実施した「情報通信メディアの利用時間と情報行動に関する調査」によると、LINEは全世代で90%を超える利用率となっています。
さらに、全世代でTwitterは46.2%、Instagramは48.5%と多くの人々がSNSを利用していると発表されました。
現代では、少子高齢化により、労働人口の減少が起きているため、できるだけ多くの人材を効率よく確保しなければなりません。
そのため、全世代で普及しているSNSを活用すれば、より自社とマッチした人材を効率よく集められます。
SNS採用のメリット
SNS採用を活用することで、企業の魅力を伝えやすくなるので、より自社とマッチした人材を見つけられます。
ダイレクトメッセージの機能を搭載しているものも多く、いい人材を見つけたら直接オファーをできるのもメリットです。
さらに、拡散力が非常に強いため、幅広い年代をターゲットにして、自社の隅々までを認知してもらえます。
導入費は無料のものも多いので、手軽に始められるというのも大きな魅力でしょう。
企業の魅力を伝えやすい
SNSでは、定期的に自社の発信をできるので、会社のホームページや採用媒体よりも詳しく、より深い内容を伝えられます。
実際に、採用媒体では載せられる情報が限られており、リアルタイムの情報を伝えるのは難しいのが現状です。
しかし、SNSならテキストだけでなく、写真や動画によるアピールも可能となり、リアルタイムの情報を共有しやすくなっています。
さらに、投稿欄のコメントでやり取りしたり、個人当てにメッセージを送信したりと、手軽にコミュニケーションを取れます。
就活生と企業間でのミスマッチが減る
自社の深い部分まで発信できるので、就活生と企業間でのミスマッチが減るので、入社後の早期退職の防止としても有効です。
採用情報を掲載している媒体だと、自社の魅力を書くことはできても、今日はイベントを開催したといったタイムリーかつ深い内容までは伝わりません。
しかし、SNSだと定期的な発信により、企業の雰囲気や仕事内容などがより詳しく紹介できます。
そのため、「思っていた会社とは違った」という、認識違いによるミスマッチが防げるのが魅力でしょう。
連絡手段としても活用できる
自社の魅力を発信するだけではなく、SNSは個別での連絡対応ができるため、コミュニケーションを取りやすくなっています。
採用媒体やホームページからの直接の問い合わせの場合、やり取りはメールとなってしまい、就活生からのアプローチがないと連絡ができません。
SNSであれば、アプローチしたい就活生がいた場合、企業から直接連絡を取ることでよりマッチした人材を探せます。
就活生としても、使い慣れているSNSだと、連絡が取りやすく途中から連絡が途絶えてしまったなんて問題も起きにくくなっています。
拡散力が強いので幅広い層へアプローチできる
TwitterやInstagram、Tik Tokでは、投稿した内容に対しての反響がよりリアルに見られるようになるため、拡散力が非常に強くなっています。
採用媒体や会社ホームページの場合、ただ提示した情報をみて就活生が選ぶようになり、企業側は受け身の体勢となります。
しかし、SNSであれば、リツイート機能やシェア機能などにより、幅広い層へ情報が共有されるので、自社の業務内容や魅力を存分に周知が可能です。
就活生の得意分野や傾向に合わせて発信できれば、よりピンポイントでアプローチすることができます。
導入費用が無料
SNSの導入費用には、無料から低コスト利用できるものもあるので、費用をかけずに広報活動ができるのが特徴です。
さらに、SNSによっては、月額1万円以下で公式アカウントを導入でき、会社アカウントとして明確に管理するとしても、安く導入できます。
具体的には、LINEであれば無料・5,000円・15,000円の月額費用が設定されており、基本機能は変わらないものの送信数に違いがあります。
このように、導入費用は無料でできるものも多いため、まずは様子を見て検討したい方におすすめです。
SNS採用の導入で採用率がUPする
近年では、多くの学生がSNSを活用してリアルな情報収集を行って就職活動を行っているので、SNSの活用は採用率UPにつながります。
企業としては、SNSでさまざまな発信ができれば、採用率UPにつながり、コミュニケーションも取りやすくなるので、内定辞退率も下がります。
就職みらい研究所が2023年卒業の学生を対象に調査した結果、ホームページや就活用サイトだけでなく、SNSを使った就職活動をしている学生が多いようです。
就活生は、SNSを活用し、よりリアルな情報のキャッチや企業に対するより深い認識を得ようとしています。
そのため、幅広く就活生を集めてより会社にマッチした人材を探したいのであれば、SNSを活用するのも一つの手でしょう。
採用活動に使えるSNSの特徴
採用活動に使えるSNSはいくつかありますが、それぞれ特徴が異なるので、活用シーンも豊富です。
Twitterは拡散力に優れていますが、個別のつながりというよりは、不特定多数の人をターゲットにしたSNSです。
LINEの場合は、拡散力は低いものの、個別対応がしやすく、内定者フォローや内定者管理など、幅広く対応しやすくなっています。
このように、SNSによって活用できる内容はさまざまなので、採用活動をするのであれば、自社に合ったSNSを選びましょう。
若い世代の多くが活用しており、リツイート機能により、幅広い層へ情報が伝えられるのが特徴です。
拡散力に優れており、さまざまな企業が公式アカウントとして発信を行っており、多くの人に認知されています。
リツイート以外にも、ハッシュタグの活用による拡散やプレゼント企画といった企画も行いやすいのもメリットです。
拡散力に優れたSNSは母集団形成を行いやすいので、採用活動の1つとして取り入れる企業が増えています。
Tik Tok
ショート動画を掲載できるSNSとなっており、10代の若い世代を中心に、非常に人気のあるツールです。
ダンスやユニークな企画を動画で情報発信する内容も多く、バズることで、より多くの人に拡散できます。
企画力が重要となりますが、動画だと親しみが出やすく、若い世代の心をつかみやすいため、母集団形成として活用されているのが特徴です。
実際に弊社でも、「ざっきーとゆってぃー」というアカウントで、65万人ものフォロワーを獲得し、採用活動を行っております。
Instagramは、20代や30代の女性に人気で、ハッシュタグ機能を活用することで、拡散しやすいのが特徴です。
画像だけでなく、動画やリール機能で情報発信でき、プロフィールのトップにはリールのまとめを掲載できるようになっています。
写真や動画が一覧として表示されるので、見たい投稿をタッチするだけで閲覧できるので、会社の魅力を気軽に発信が可能です。
ビジュアルが非常に重要となるので、ある程度の技術が必要となりますが、若い世代の女性をメインに母集団形成をしたい会社におすすめでしょう。
匿名性の強いSNSが多い中、Facebookは実際の名前で登録する必要があるため、ビジネスシーンで活用しやすいのが特徴です。
TwitterやInstagramよりもお堅いイメージが強いためか、あまり若手世代が活用している印象は少ないものの、ビジネスとしての活用は問題なく行えます。
具体的には、自社の発信をテキストや画像、動画によって行うことができ、グループ機能ではコミュニティとして活用できます。
個人ページとは別に、ビジネスアカウントを作成できるので、実名登録できフォーマルなサイトでSNSを活用したい人におすすめです。
LINE
LINEは幅広い世代に活用されているSNSで、個人同士のつながりに特化しているので、コミュニケーションツールとしての活用に向いています。
企業からの定期的な発信だけでなく、個人間での連絡としても使えるので、就活生とのコミュニケーションツールとして活用が可能です。
さらに、LINEでは予約管理や選考・応募管理といった、採用活動に関するさまざまな業務も行えるのが強みです。
そのため、すでに母集団形成は終わっており、就活生の確保や内定者フォローをしたい企業にとって、非常におすすめのSNSとなっています。
SNS採用には炎上リスクやデメリットもある
SNS採用は、若い世代の母集団形成や内定者フォローに非常に有効ですが、扱い方によってはデメリットになります。
たとえば、SNSは多くの人に情報発信できるものなので、ITリテラシーが低い担当者が投稿や返信などをしていると、炎上する可能性があります。
また、長期的に発信を行い、フォロワーの獲得をしなければならないので、短期的な運用には向かないのも現状です。
さらに、SNS自体にコストはかからないものの、人件費が多くかかる・発信できるコンテンツが少ないと、うまく活用できないこともあります。
ITリテラシーが低いと炎上リスクがある
SNSでは、「まさか炎上するとは思わなかった」と、何気ない投稿で炎上する可能性があります。
そのため、SNSに慣れていない・ITリテラシーが低い従業員による運用だと、投稿した内容で炎上してしまったなんてことは起こりがちです。
もし投稿が炎上してしまうと、会社の信頼やイメージがダウンしてしまうため、企業としては必ず避けなければなりません。
SNSを活用するなら、「中の人」だけに任せず、投稿前には社内で確認する・SNS投稿に関するルールや研修を行うなど炎上しない工夫が必要です。
短期的な運用だと効果が薄い
SNSでは、フォロワーの獲得と定期的な発信により、会社の知名度向上を実現できるものなので、短期的な運用だと効果が薄くなることがあります。
SNSは、フォロワーがいなくてもバズることで多く拡散されやすい特徴がありますが、いつどのようなタイミングでバズるかわかりません。
そのため、定期的な発信によりフォロワーの獲得をしていくことは重要となり、長期的に運用することが必要です。
SNSを採用活動に利用したいのであれば、短期的ではなく、長期的な目線で運用することを前提に導入するようにしましょう。
運用コストがかかる
SNS自体には導入には費用がかからないものも多いですが、実際には運用していくための人的コストはかかります。
たとえば、投稿1つでも社内検討が必要なタイミングもあるので、複数人の労力を必要とし、多くの工数が必要です。
さらに、戦略を考えたり動画をつくったりと、運用するにも時間がかかるので、SNS担当者は1人だけではできないこともよくあります。
SNSを使った採用は、メリットが多いものの、人件費を割けないのであれば、効率よく運用できるようなツールの導入を検証してみましょう。
発信できるコンテンツが少ない企業には不向き
SNSでは、写真や動画、テキストによる発信を定期的にしなければなりません。
そのため、企業の魅力を伝えられるような、発信できるコンテンツが少ない企業には不向きとなります。
ただ、採用コンサルタントに任せれば、発信できるコンテンツが少ない企業でも、どのような内容を発信すればいいか教えてもらえます。
会社の魅力は、気づいていないだけでどの会社でも多くあるため、効果的に発信したいのであれば、コンサルタントの利用も検討してみましょう。
SNS採用に悩んだらコンサルタントに相談しよう
SNSをプライベートで使ったことのある人でも、採用ツールとしての活用方法がわからずに悩んでしまうこともあるでしょう。
そんなとき、SNS採用に特化した、採用コンサルタントを利用することで、どのように運用していけばいいのかが明確となります。
具体的には、母集団形成の方法・内定辞退の削減など、採用担当者の悩みどころであるさまざまな問題を解決してもらえます。
採マネnext≫では、LINEを使った採用管理ツールを提供しており、合わせてコンサルタントによるサポートを受けられるのが特徴です。
また、LINEだけではなく、実際に弊社でもさまざまなSNSを取り入れており、Tik Tokでは「ざっきーとゆってぃー」というアカウントを運用しています。
すでに65万人ものフォロワーを獲得した実績もあり、採用管理だけではなく、就活に関する効果的なサポートが得意です。
まずは話を聞いてみたいという方は、セミナーの開催や資料をご用意していますので、ぜひお気軽にお問い合わせください。